ホマレスターライツ
これでホマレスターライツは15連勝になったわけだけれども、ただ単に馬が強かっただけではない。この大一番にかける意気込みはそうとうなものだったようで、騎手も一緒に5日前の金曜日には園田入り。その翌日から毎日馬場に出ていた。
日曜日の追いきりでは、3ハロン35秒9という調教のコースレコードを出して、地元記者の間でもちょっとした話題になってたらしい。
っていうことなんかを、ちゃんと伝えていた新聞なんかはあるんでしょうかね。たしかに当日の「馬」の調教タイムのところを見ると、35.9という数字は書いてあるけど、そのタイムがどんなもんだかというのは一切書いてないし。
以下は鈴木正騎手のロングインタビュー。というか、丁寧にいろいろと話してくれた。
人気は地元の馬よりなかったので、重圧感とかはなかったです。そういう意味では気楽に乗れたのがよかったんじゃないですか。ほっとしたというか、ヤッタなという感じですね。
ここの競馬の流れをずっと見ていたんですけど、坂はどのんへんから仕掛けたらいいのか、下りてから仕掛けたらいいのか、いろいろ迷ってたんですけど、今日は早めに坂を越えながら惰力で直線そのままいちゃおうかなって、ま、その作戦がうまくいったんじゃないかなと思っています。ちょっと変わった競馬場だなと思いながらも、向正面の坂はそれほど気にならないですね。レースの前の日に馬場を歩いてみたんですけど、砂がここまで極端に深いとは思わなかったです。先日雨が降ったときにもわかったんですけど、内側は水たまりがないんですよね、馬場の真ん中からこっちは水が浮いてる状態だったんで、ああ、こりゃあほんとに深いんだなって、あらためて思いました。
レースでは、ずっと岩田くんのうしろにいたんですけど、岩田くんが折り合ってたんで、これが相手になるなと思って乗っていました。わたしのほうも折り合いはついてたんですが、追い出してから馬がすぐ反応しなかったんで、4コーナーから直線ではなんとか力が残ってるんじゃないかなと、あきらめないで乗りました。ま、なかなかこういう競馬で揉まれたことが少ないんで、どうかとは思ったんですけど…。4コーナーでオリビエに並んで、もう出られるのはわかっていましたけど、馬群から割って出るっていう競馬が今まで少なかったんで、どうしても追い出してからの反応が今一つだったんですよね。今までは、逃げててちょっと気合つけるだけでビューンと行っちゃう競馬しかしてないですから、ちょっと反応が遅かったのは確かですね。それでも直線鞭を入れたらハミをとって伸びてくれたんで、ま、勝てるなと。あとは後ろからくる馬が、やっぱり気になりました。3コーナー手前で後続が離れてたんですが、上がってみたら小牧クンの馬が1馬身までせまってたんで、ちょっと追い出しが早かったかなとも思いましたけど、なんとか押し切ってくれてよかったです。
この馬は、物見したりというのが3歳のときからありまして、レースでも1回物見して再検査をもらってしまったんですよ。そういうことで、馬場に慣れるために1日でも早くと思いまして、早めに入厩させてもらったんです。調教の感触はよかったし、やることをやって負けたのなら仕方がない、納得できるなって、厩務員さんとも話していたんです。
4歳でも、もう格付けはオープンで、地元にも古馬に強い馬がいますから、挑戦する形で、どんどん揉まれて、まだまだ強くなってくれるんじゃないかなって期待しています。馬が順調であれば、水沢の北日本アラブ優駿を使いたいなと思っています。
正直言いまして、北関東はレベルがひとつ落ちると思うんですけども、まあそれが今日の勝利で、少しでも認めていただければと思っています。
園田競馬場ははじめてなんですけど、まわりの関係者の皆さんにも暖かく接していただきまして、リラックスして競馬に乗ることができましたのも、皆様のおかげだと思っています。また機会があれば、園田競馬場にも、姫路競馬場にも来たいと思います。そのときは皆さんよろしくお願いします。
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