1998年12月23日 大井競馬場
サラ4歳以上 ダート2000m


第44回東京大賞典GI


菅原勲は人気者?   ガッツポーズ   地方のGI馬が上位独占
ガッツポーズ

 記憶する限り、石崎隆之のガッツポーズは初めて見た気がする。
 東京大賞典をはじめて勝ったというのもあるだろうし、前回負けたメイセイに完勝したというのもあるだろうし。
 で、「今は人気に応えられてほっとした」(石崎)という第一声は、ものすごく、彼らしくない。いつもは、断然の人気で勝つのは当たり前、という感じだから。
 ま、そんなこんな、いろいろな思いがあってのガッツポーズだったのでしょうかね。

 「メイセイをマークして、位置はだいたい予定どおり。直線向いてちょっと苦しい位置だったけど、前が開いた瞬間に突き抜ける感じだったのでほっとした。南部杯は負けたけど、今年の締めくくりなので、ぜひ勝ちたかった。ポーロに感謝するしかないですね」(石崎)

 「4コーナーは、前が開けば抜けると思って自信をもって見てました。来年も砂の帝王の座を維持したいですね。重い(馬体重プラス7キロ)のはちょっと気になったけど、体のつくりはよかったので、あまり心配はしてませんでした」(出川師)

 当然来年も現役で、今のところ再び川崎記念の可能性が大きい感じ。
 少し前まで、出川調教師としてはフェブラリーSかな、と言っていたはずだけれど……。
 11月に話を聞いたときのこと・・・
 ――南部杯残念でしたね。もし南部杯を勝ってたら、東京大賞典を勝って、あとはフェブラリーSを勝てばダートのGI完全制覇になったんですけどね。
「全GI制覇。それもいいねぇ」(出川師)

と言って、ものすごくイイ顔をしていたのが印象的だった。
 その反面、スタートがあまりよくないというのも、前々から気にかけていたこと。
「多少スタートが悪くても、2000ならなんとかなるけど、1600だと取り返しがつかないからね。最適距離はマイルくらいなんだけど、スタートのことを考えると、安心してみていられるのは2000くらいでしょうね…」(出川師)
 今回の東京大賞典でも、出遅れとまではいかなかったものの、ちょっとだけ出負けした感じ。
 たしかに、ちょっと弱気にならざるをえない材料ではあるのだが……。


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