左海誠二だよ
浦和ゴールドカップではじめて重賞を勝ったときは、「こんな大きいレースを勝ったのは、はじめてだから」と謙遜してたものの、重賞3勝もすればそれなりに貫禄もでてきた(ちょっとだけね)。
口取りのとき、事務所棟の上の方の窓から顔をだしていた数人の騎手仲間だか若い厩務員だかから、「今日は寿司おごれよー」と冷やかされてた。
南関東に限らず地方競馬では、重賞を勝つ騎手なんてほんとに一部だもの。馬の層が厚くないから、強い馬にはみんなリーディング上位の騎手が乗っちゃうし。
中堅ぐらいの騎手でも重賞を勝ってない騎手はたくさんいるもんね。ま、あたりまえといえばそれまでだけど。
で、この左海誠二くんは、マキバサイレントのときにチャンスを逃してしまってた。
デビュー2戦目から5連勝でのぞんだ95年の東京プリンセス賞。1番人気で、やっぱり騎手が…というような感じで2着に負けちゃった。
つぎの準重賞までは乗せてもらって勝ったものの、自厩舎にもかかわらず、その次のトゥインクルレディー賞からは石崎に乗り替りになっちゃった。2着に負けたんだけれども、あとはほとんど石崎が乗った。
アローセプテンバーも自厩舎で、今度は乗り替ることなく、ちゃんと期待にこたえた。
こういうのがきっかけで、若者は成長していくんだろうね。
|